January 25, 2006

新規購入書籍(2006.1.24)

「使えるレファ本150選」日垣隆 ちくま新書575  2006.1.10第一刷 C0200 \819E p.262

Posted by akybe at 03:55 P | from category: books | TrackBacks
Comments

阿部毅一郎:

「使えるレファ本150選」を推す
日垣 隆の「使えるレファ本150選」(ちくま新書575)は、すごい本である。本当に使えるレファ本(=レファレンス本の略、著者の造語)をこれほど広範囲にわたり、中身を熟知している人の筆致で簡潔に要領よく紹介した本を知らない。

教養人ならこれくらいの本は座右に置いておきなさいというレファ本が、質・量、価格とも半端でなく、自らは実行しているに違いないプロの物書きのすごさ・矜持がよく伝わってくる。

しかも、真面目な解説の中に、ひょいと織り込まれた次のような楽しいコメントが、実にいい。笑わせる。

「私は「ヨン様」に嵌って成田空港まで出かけてぎゃあぎゃあ騒ぐ未成熟なおば(か)さんたちに興味のかけらもありませんが、「初恋」全66話を始め、韓流ドラマの主だったものば見ております。」(p.165)

「まず、人格障害に10種ある、というほうを補っておきますと、妄想性人格障害(ドクター中松さん?)…自己愛的人格障害(中谷彰宏さん?)、…依存性人格障害(林家ぺー?)…。( )内は冗談です。マジで訴えないようにしてください。」(p.83)

「…強迫性人格障害とは、八つの指標のうち四つ以上が該当する、という条件がかけられています。
<<(4)>>道徳、倫理、または価値観についての事柄に、過度に誠実で良心的かつ融通がきかない。>>
総選挙に負けて辞任した民主党の岡田克也さんが、このタイプでした。
<<(6)>>他人が自分のやるやり方どおり従わない限り、仕事を任せることができない、または一緒に仕事をすることができない。>>
造反派を切り捨てた小泉純一郎さんなど、この典型です。
<<(5)>>感傷的な意味のない物の場合でも、使い古した、または価値のないものを捨てることができない。>>
こりゃ俺だ。」(p.84~85)

この「こりゃ俺だ」というところ、実は私も「こりゃ俺だ」です。

「残念ながら「松代大本営」の項目だけは不勉強な共産党万歳の高校教師が書いているため、近代史の専門家から見るとお笑いの領域に達しているのですが、それはまあご愛嬌としましょう。そのあたりは割り引いて読めばいいだけです。レファ本として類書がありません。」(p.155)

「ネット上でも、『犯罪白書』は読めることは読めるのですが、税金で運営しているくせにサイトにあるのは「あらまし」でしかなく、これではぺらぺらのパンフレット並です。しかも2年前の分しか、アップされていない、という為体(ていたらく)です。」(p.216)

このように、押さえるべきところはピシッと押さえてあるので、信頼感があります。
(June 07, 2006 12:49 P)
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